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2009
04.07

最初と最後

Category: 未分類
四六 正面であつかう 

ほんとに読みたかった本が手に入ったときって、犬みたいによ、誰もいない場所までもっきて、こっそり開くべ。そんときよ、本を自分のまん前に持ってねえか?
いつも売り切れの家族マートのエクレアを初めて買ったときも、自分のまん前にもってきて、じっくり眺めてから、ゆっくり食べるべ。
人の習性なんだべか。
ウチの息子も欲しかったテレビゲームを買ってきたときは、テレビ画面のまん前で、どかんと正座してゲームしったった。腰もビシっときめて、背筋も伸ばして、それは立派なもんだった。

それがよ、二日、三日と過ぎていくと、どうだ。陥落していぐ。
あんな立派な正座があぐらになり立ち膝になり、手を付いてやり、終いには寝そべってやるようになんなだ。
俺が、どうでもいいゲームだったらすんなと、ごっしゃくと、その場は姿勢を正す。そしてすぐまた横になる。
正面向くっていうの、ずっと続けるのが、大変なだな。
読みたかった本だって序盤が過ぎた辺りから、疲れた疲れたって片手で持って、寝転んで読んでいる。エクレアも三個目くらいからは脚組んで食ってる。
ウチの息子とおんなじだ。新鮮味がなくなるとまったく駄目なんだ。慣れがくると、正面がずれずれだ。

ところがよ、あるとき、息子はそのゲームをちゃんと正座でやってたんだ。
しかも自分の世界に入っている。近寄れない。
どうしたんだべ、と思ったら、次の日、そのゲームを箱に入れて持ってきた。
「このゲーム売ってきてけろ」
最後のゲーム、だったんだな。
最後、と思うと、人はまじめになるんだな。


ねぎを刻むとき、ねぎはこれが最期、これでオサラバ。そう思えば、ねぎを知らず知らずのうちに自分のまん前に持ってくるごて。
包丁を目の前にして、こいつ買ったばかりのときは新らしかったな、今はボロっちくなった、いつかは使えなくなる日もくるんだなって、想像する。そうすっと、いつの間にか包丁を自分のまん前にもってくるべ。

ものをあつかうときは、初めて手にした時と最後に手にする時のことを、ちょこっと思い描いてみることだな。

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