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2009
03.21

骨と岩窟

Category: 未分類
四〇 骨に刻まれる

松島の雄島や山寺の立石寺には、岩窟、人が坐れるほどの窪みが何ヶ所もあるなよ。昔の行者様が瞑想修行をするためにつくったんだべね。とても神秘的で魅力的な空間だ。
俺は戯れで、雄島のそこさ坐ったこどがある。そして瞑想もどきをしてみたんだ。一昔も前のことだ。
今は、悪ごどしたなあって後悔しった。人が骨身削って修行した場所さ、軽い気持ちで入ったからよ。ほんとに無礼なことしてしまったは。
入った瞬間から底なし沼にいるような気分になってよ、背中がサワサワして、だげんどせっかくだがら座禅組んでみっかと坐り直したごで。そしたらよ、ものの一分ぐらいだべね。ガーッと何かが押し寄せてくる感じがした。何かに吸い込まれるような、胸を鷲づかみにされるような、わけの分からない感じ。俺は息ができなくなって、苦しくなってうずくまって這いつくばった。岩窟を出てもしばらく震えが止まらなかった。周りを見渡しても、なんだか別世界にいるような浮ついた感覚が続いてよ。落ち着いてから、堪忍してけろって、と何度も頭下げて、柏手まで打って、冷や汗かいて帰ったよ。
絶対真似ごどはしねほうがええ。

骨には岩窟に似たいくつもの窪みがあるべ。骨を大きくしたら人が坐れそうな、瞑想できそうな場所がある。行者様は岩窟を、自分の骨の窪みに共鳴するように掘ったんでないんだべかね。修行したことがそのまま骨に刻みこまれるようによ。
俺の坐った岩窟は、修行の労苦を吸い込んでいて、その集注感をいまだに保っていだった。だから侵入してきた者に行者様の労苦とおんなじものを強要してきたんだ。生半可じゃないぞ。なんの準備もしない者が捕まったら、狂い死ぬぞは。

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