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2011
08.05

体句「団扇」結果発表

Category: 体句
二一二 からだで分かる

兼題「団扇」 

体句賞 四点

川の字を左右に泳ぐ団扇かな    謝海船

●「戦後直ぐの子ども時代。風の心地よさ・優しさ・母の愛を体感したのが、この句通りの状況下だった。懐かしさと共にあの時の気持ちよい団扇風が身体に甦ってきた」彬
●「映像が浮かぶ。ほのぼのと愛情たっぷりの一家。の字に団扇をがせたところがうまい!」向方陸
●「夏の夜のホッとした一時のゆるやかな風が伝わってきました」四方
●「団扇が、表裏と回転しながら泳いだのかな。なんだか楽しくなって、選句させていただきました」ふうりん


一点句

腰の骨折りてしみいるうちわ風  彬(あきら)
●「しみいりました」竹野はな 

童らは団扇飛ばして腹転がす  野夫石
●「腹転がすがわからない。寝ころぶことか、、転んだのか。でも、他の句よりましになりそうな」芳賀則政

手のようなタイの団扇は木の葉っぱ  芳賀則政
●「団扇は手のひらの擬態だったのですね。葉っぱは木の手だったのですね」蘆白

犬は尾を団扇のやうに揺らすかな  祐子
●「にっ?となりました」桐子

はだけるを恥じらうゆとり白団扇   蘆白
●「『はだけて恥じた』熱さを『ゆとり』と『白』が冷ましてくれる。より一層涼しさを感じられて良い」北野灰

亡き人に酢の飯送る団扇かな   宮川知子
●「作者の優しい気持ちと酢飯の香り、団扇のパタパタという音が一瞬にして伝わってきます。台所も見えてきました」祐子

風そよぐ雨だれうちわと玉の汗  向方陸
●「涼しさが感じる事ができます」P-chan.

以上、票の入った句です。




仲右エ門より
どうもどうも。
まずは、俳句初心者から上級者まで、幅広い分野の方々から投句していただいたこと、ほんとうに有難うございました。8月も体句で稽古、宜しくお願いします。

体句の確認だっし。
言葉が体から発現している以上、言葉に身体性が内包されているのは当然のことだべっし。その言葉を調律せしめている俳句が自ずと身体を育くんでいくこともまた、当然のことわりであるべ。これが前提。それで体句の条件として3つあげさせてもらったな。和語(やまとことば)を使う理由も先に述べさせてもらったけんど、今回の体句賞の「川の字を左右に泳ぐ団扇かな」の「左右(さゆう)」は漢語で、本来だと「右左(みぎひだり)」としなければなんねなよ。
例えばよ、幼い子どもに「左右(さゆう)を見てから道を渡りなさい」とは言わねべ。「左右(さゆう)」という音感が体で理解できないって知ってっからよ。体に染み付いった「右左(みぎひだり)」なら分かるべ。大人でも「左右を見てください」と言われっと目先をその方向さ向けてしまうけんど、「右左(みぎひだり)を見てください」と言われっと、自分の首の根っこをグリッグリッと回すべ。これが身体性の出現ってやつだ。
こんげなふうに漢語と和語には明確な違いがあるな。
俳句を作るうえでよ、漢語の方がいい感じになるってこともあっかもしれないげんど、ここはぐっと我慢して、和語で、だっし。
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