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2010
03.07

試しに一句

Category: 未分類
一五五 点

 春だなは。
 東北はまだ名残の雪降ってっけど、春だなは。
 春といえば、卒業式、別れだなあ。
 別れといえば、涙だなあ。
 涙といえば、一粒だなあ。
 一粒といえば、この句。

 夕立の一粒源氏物語  佐藤文香
 
 そしてこの句
 
 芋の露連山影を正しうす  飯田蛇笏

 さらにこの句

 知らない町の吹雪のなかは知っている  佐藤文香
 
 

一句目は俳句甲子園で最優秀賞をとった句だ。
夕立といえば夏。
源氏物語にでてくる女性たちの流した涙、その情念全部が夕立の一滴に詰まっている。
一粒で二度美味しいなんて、甘っちょろい。
全部だ、全部。

二句目、芋といえば秋。露も秋。
芋といえば里芋だ。芋煮会のある山形では十月ごろ大っきな葉っぱを広げて畑一面埋め尽くす。
葉っぱは、脂っぽくて水を玉にするのよ。だから朝、畑に行くとあちゃこちゃで葉っぱの表面に露が玉になってる。ちょっとでも風が吹くと転がる。
その露の玉に周りの山が映っている。
山っていうのはよ、この辺じゃ、神様が棲む恐ろしい場所だ。山に入って帰ってこれなかった人は何人もいる。熊に襲われた人もいっぱいいる。人がどうこうしようにも広すぎて深すぎて、手の打ちようがないのが、この辺の山なだ。
で、そんな山が、しかも連なっている山々が、可愛い芋の露の中に入っているという。しかも360度、全部の山が入っている。そのうえ、姿形だけでなく、「影」という山の中身も入っちゃってるってわけだ。さらに居住まいをきちんとしているっていうでねえか。人間がお手上げの山がよ。

三句目

冬だ。
知らない場所が吹雪に見舞われている。
そこに行ったこともなければ見たこともない。
そこに住んでいる人も言葉も分からない。
けんど吹雪の中のことなら、一点、共有体験としてズボッと理解できる。


点が生まれれば、共有できる。


で、自分のからだでこういうことをやってみたいべ。
で、俳句作るべ。
で、とりあえず、夏秋冬ときて、春がないからよ、春の句作るべってことだ。
朧、霞、薄氷、春泥、雪の果・・・・
季語を加えてよ。

んだば、俺から一句。


 梅林の真ん中にある落し穴


訳分かんねなんて言わねでけろ。俺も分かんねなだから。
でもよ、ふーっと身体が誘われるようなしみ込むような怖いような崩れるような語感や韻律は大切だべゃ。

で、もう一句。


 春昼の小指の中の鍾乳洞


まあ、難しいこと考えねで作ってみてけろ。
思いも寄らねぇ芸術的一点が出現すっかも。
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