--
--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2012
01.11

火傷をしたら

Category: 未分類
二二一 かへす

アッチッチ!
釜の蓋をとったら火傷をした。
親指の腹が赤く腫れ上がっている。

お茶の稽古をしているときの話。

先生がスッとやってきた。
「治してあげる」
僕の指をぐっと掴む。
僕はどんな方法があるのか少し興味を持った。
そしたらいきなり、さっき火傷した熱い蓋につけようとする。
おお!のお!
僕が引っ込めようとすると先生はますます力を込めた。
あのあの、ちょっとちょっと。
70歳の婦人でも、先生という権力は、力のなかでも相当強い。
僕は観念して先生に手をあずけた。
僕の親指が蓋にくっつく。

あつい!
我慢だ。

先生は蓋から僕の親指を離し、僕がホッとする間もなく、またつけた。
それを何回も繰り返した。

慣れ、というものは恐ろしい。
10回も繰り返されるころには、僕は熱さを感じなくなっていた。
熱さだけでなく痛みもなくなっていた。

「でしょう」
お茶の先生は満足気だ。
「火傷のときは昔からこうしているのよ。断然治りが早いから」

ほんとに治りが早かった。

二日酔いのときの迎え酒を思った。

それとアボリジニの話。
転んでブツケて痛いときは、転んだ場所に痛みを返す。もらった痛みをお返しする。

きっと

僕は蓋からもらい過ぎたのだ。僕が抱えきれないくらい。

スポンサーサイト
Comment:0  Trackback:0
back-to-top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。