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2010
02.17

モグル

Category: 未分類
一五四 腰に吸収する

いやぁー、オリンピック、おもしぇえなっし。
モーグルの上村選手、ええかったぁ。
メダルを逃したけんど、凛とした、笑顔の悔し涙と、メダルを採った同士への讃え。重厚な小説を読み終えたようだったは。
スピードスケートの加藤選手もええかったぁ。
ほんとに敬服いたします。

やっぱり、オリンピックは同時間で見ねとね。
録画はだめだ。
一緒にいる感じがしねもの。



今までの人生全部が、たった一回、この何秒かに集約されるわけだべ。
緊張せずにはいられねべ。

出番待ちの選手の、一点に向かう怖ろしいほどの集注。そして本番の空白。終わった後の世界の変容。
いやぁー、ええなあ。




俺一押しはモーグルの里谷選手だったな。
こぶ乗りは一番でした。
重心の低さも一番でした。
失敗しても攻めていたからいいな。


俺も蔵王に行ったとき、こぶあったから乗ってみたな。
こぶってよ。滑りやすいところとそうでないところがあるなだ。
上級になると敢えて難しいコースを選ぶ。
そっちのほうがおもしぇえからよ。

本当こぶはおもしぇいよ。
だってよ、自分の意志で足が曲がるんでないもの。
勝手に曲がってくれる。
全部、腰に入っていく。
何かに預ける感じになんねと、ダメだけんどね。
体験したら病み付きになりますよ。


で、ちょっと妄想してみた。
背骨をこぶ乗りしたらどんな滑りになるんだべって。

後頭骨から頚椎にかけてはゆっくり、胸椎1番辺りから速度を上げていく。エアーで腰椎に着地し重心をどんどん低くして加速し、第2エアーで後方大回転。仙椎に着地しラストスパート。
いや、背骨の場合は、飛び跳ねるエアーでなくて、反対に中に潜るほうがいいな。
腰を低くしてどんどんモグッていく。
どんどん、どんどん。

でもそんじゃ、モーグルでなくなるべーよ。
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2010
02.14

依怙地巡礼

Category: 未分類
一五三 最も個人的なるもの

土門拳記念館に入ったら、修験場だった。
写真の前に立って、写真とは思えない。
足の先まで痺れる。
鬼の心、仏の貌。
迫り来る存在にグラグラする。
現実の仏像が目の前にあったとしても、こんなふうには感じないだろう。
実物より振動する写真て何なんだ。

土門拳をもってのみ対峙できる存在が、目の前に迫り来る。

観音



手


ある人が言った。
自分の中にある、最も個人的なものを見つめよ。
常識から遙か離れて、誰にも理解されそうもない、孤立したものを取り出せ。
自分の、恥ずかしく醜く、卑しいものの根っこを語れ。
他人は、それにのみ共感する。







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2010
02.11

誘い油

Category: 未分類
一五二 調を合わす

唐突だけんど、俺よ、鳥の皮をカラカラに焼いて、塩コショウかけて、それをアツアツの白ごはんにのっけて食うの、好きなよ。

鳥の皮って、焼くと物凄い油がでるなだ。
フライパンに油敷かなくてもいいくらい。
だけんど、それだと時間かかるし、焦げてしまうな。
いい感じに仕上げるには、油をちょこっとだけ敷くとええな。
そうすると、その油に誘われて、鳥の皮から湯水のように油が湧いてくるなだ。
その上、皮もぱりぱりになって、美味なよ。


唐突だけんど先週、小学校6年生のスキー授業で蔵王まで行ってきたなよ。
朝6時50分に大型バスで出発してよ。
すんごい快晴だった。
気温計は-8℃を指しったったけんども気分いいから関係なかった。

俺は教頭先生とチームを組んで、一番下手っぴー男子班についたな。
教頭先生が先頭になって、俺は最後部で補佐役だった。

ちょこっと教頭先生の説明すっとよ、外見はトトロみたいで穏やかメタボ体形。性格もとぼけてる。
けんど、スキーをさせたらそれはそれは体がスパッスパッと切れるなよ。プロ級なだ。

で、その日も、「どんどんのるぞー!」「全部のコースを制覇するぞー!」って猪突猛進つっぱしってった。
いつもと違うテンション。その後姿には優しさなんて微塵もない。
子どもらは戸惑いながらも頑張って後を追ってたよ。
カルガモのようによ。
離されても離されても後を追ってたなよ。

後ろから見ていると、これが何とも微笑ましい光景でよぉ、教頭先生と子どもらが、とってもいい距離を保ってる。


ところが午後になって天候が急転したな。
青空を灰色の雲が覆う。
山の天気は本当に変わりやすいかんな。
風がうなり声を上げる。地吹雪が顔面を直撃する。
顔が痛い、目を開けられない、手がかじかむ。
ガスが発生して5メートル先がもう見えない、白い奈落の世界だ。
子どもたちは当惑し、および腰になったよ。
 
けんど一方の教頭先生はといえばよ、「よーっし、行くぞー!」と一向に変わらない。ビューンビューンと前を滑っていく。
子どもらはビビリにビビってたよ。
前を見失うまいと必死こいて追っていく。
だけどコースから外れたら大変だ。
崖から落ちたら大変だ。
もう、身の危険を感じているのが後ろの俺にも伝わってくる。
頭で考えてる暇はない。
転んでも立ち上がってがむしゃらについていく。

あぶら汗いっぱいかいてたべよ。


俺はもう感心したは。
これぞ教育、これぞ授業。


教頭先生は、ただのメタボじゃなかったな。
背中にたっぷりのっていたのはただの脂肪じゃなかった。
子どもたちの底力を誘う脂だった。

スキー授業が終わったあと、子どもたちの顔はきりりと締まってたよ。
あぶらがいっぱい出たんだべね。
でも一番締まってたのは、教頭先生のからだだったかも。
子どもらのあぶら出しのために自分の分もいっぱい使ってたみたいだから。

トトロ 雪

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